ダイハツの営業所にて軽トラ購入の手続き
後ろ盾の無い独立したばかりの身としてはトヨタファイナンス等各種審査が心配ではある
自営業者の諸先輩方を見ても、まぁ何とか通りはするんだろうが…
各メーカーのパンフを持って行って相見積りを立てていたので
思いっきりアグレッシブに値切るつもりだったのだが
マンマークで付かれた販売員が、小さな手が可愛いネェちゃんだったのでやや攻撃的になりきれなかった
自分の弱点を知る良い機会だったともいえる…それでも多少は値切ったが…


帰ってWBSを見る
世に言うニートの特集取材の後、中谷巌氏のコメントがちょっと気になったので書いておきたい
概ね氏のコメント内容は「労働意欲の無いもの無理やり引っ張ってもしょうがない。団塊の世代にスキルを持っている人が沢山いるのでそれを活かそう」といったもの
番組終了間際には「教育は大事、自分は大学で自己発見の授業をもっていて何の為に働くのか見つめなおすと若者達の目が輝きだす、就職率も高い」みたいな事も自慢しておられた…
自分が大学卒業後就職活動をした頃は完全に就職難の真っ只中だったので自己発見の類にはどうしても拒否反応が強い
いわゆるエントリーというものだけなら100社ちかくはしたろうか、自己診断の類のシートも何度やったかわからない
面接でも「働く意義は?」に類する質問には何十回も答えたろう
今現在、就職活動をしている連中はそういう状況に立ち向かっているわけで、まるでカラカラの雑巾をしぼるような思いで「働く意義」や「自分の個性」を履歴書に書いているわけだ…
働かないと喰っていけない、そのために自己発見が必要だったのだから、そりゃーみんな必死に自己発見するとも!今までの人生を清算するような気持ちで…
そして基本的に就職活動というものは納得の一打がでるまでの不採用の連続、さぞや辛い事だろう、彼らにはその苦労に見合う十分な対価が支払われる事を祈ってやまない
しばらく前にもNHKでも同じような特集(NHKスペシャル「フリーター漂流」←ネット上の反響たるや凄まじい…)をしたが、いわゆる工場の流れ作業に従事するフリーターの過酷な日常を追った凄みのある内容だった
自分のように就職戦線を突破した後ベルコン作業にも従事したような因果な人間には、良くぞやったとぞNHKと喝采をおくりたくなる社会の構造を捉えた名作である
中谷氏の言は聞いていて自分は暗澹たる気持ちになるが、まぁ世間的には一般的な意見の範疇に入るだろうか
全面的に間違っているとは思わないし、同じよう考えで人事を行う企業も多いのではなかろうか
優秀な人間ってのは、絶対数が少ないからこそ優秀という評価が出来るわけだ
もちろんみんなが己を知り、目指すところに必要な能力を備えた人間になれれば良いには違いないとは思うのだけれど…


仮にいわゆる企業のエントリーシートで高評価を得られるような「自己発見」をした人間と、その過程を経る事の出来なかった人間の溝がどんどん広がって行くとする
それはきっと映画「8 Mile」に出てくる通りみたいに決定的な差になるだろう
「自己発見」という心の8 Mileで分かたれる社会…うわぁ、恐ろしいなぁ、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏


別の仮定、例えば造船の需要がどんどん少なくなっている社会を想定する
造船所に勤めている人に造船業の世界から外には絶対出れないというルールを与える
造船業は尻すぼみになる一方だが、造船の世界から出れないので
ひたすらその世界で努力するしかない
もっと良い船を作らなければならない、或いは船の需要を増やすアイディアは無いだろうか?
その人はひたすらストイックに一つの世界で努力を重ねるしかない
悲壮感すら漂う仕事場
造船にひたすら喜びを感じる造船大好き人間ならそれで良いのかもしれないけれど、そうでない人にとっては造船業から外に出れないというルールを見直すよりしようが無いだろう
新しく必要とされるルール、それこそがラスタファリズムだ!っとかズバっと言えたりする世の中なら楽なんだけど…


↓下のクレイジーケンバンドのCDでは野坂昭如氏の有り難い説法が拝聴できる
「ジジイを殺してやりたい事をやれ」と主張する野坂氏、団塊の世代を…という中谷氏のご説とは対極的にも思える
就職活動中の学生諸兄には薦められないが、名盤

↓奇しくもアカデミー賞を獲った主題歌は「LOSE YOURSELF」、特典映像も素晴らしい!¥1,565という価格も衝撃的