Cannonball Adderley with Bill Evans :Know what I mean?

今日もブログをサボりたくない
なので適当に今日聴いたレコードを名盤かぞえうたのコーナーに投入する事にします…



今日聴いたばっかりだけど、わりとJAZZの名盤風なのでまぁ良いんじゃないでしょうか?
自分は宝島社から出ているマイルス・デイビス自伝は熟読したけれど(単純にエピソードが面白いから)、JAZZはなんだかプップク プップク ラッパ吹いてるだけで訳わからねぇのであまり良く知らんです
が、この辺の人たちはギリギリ知ってるライン
ビル・エヴァンスは映画「バックトゥザフューチャー」に出てくる若い頃のダメな父ちゃん風のルックス
ただ、昔NHK教育で映像を見た事がありますが、棟方志功が版画を彫るみたいに鍵盤に顔を突っ込んでピアノを弾く様は雰囲気抜群で、影のある知的な芸術家風の印象
一方キャノンボール・アダレイの方はファンキー、ファンキー言われてる黒人のラッパ吹き程度にしか知らなかったので
マブイねぇちゃんが通ると、よぉ!いいケツしてんな!プップップー!みたいに腰振りながらラッパ吹きまくっているお兄さんだと思っていました
名前もキャノンボールだし、スーパーカーとセクシーねぇちゃんがいかにも好きそうです…


というわけでこの盤は「薬やってピアノに顔突っ込む破滅的かつ知的な白人ピアノ」VS「腰振りまくりのスーパーカー大好き黒人サックス」
という勝手なイメージにより魅力的な好カードに思えて手に取ったわけです
ただ、そんな自分の言いがかり的なイメージ通りの演奏を、このダブルジャイアントがすることは当然なく、ばっちり良い意味で予想を裏切る名盤でした
印象としては、ご多分にもれず一曲目のワルツ・フォー・デビイが強いです
ただ、ピアノの導入部のフレーズなど、エヴァンスの名盤「ワルツ・フォー・デビイ」とあまりかわりません(あの時点で相当完成度の高い自信作だったという事なのでしょうが…)
キャノンボール・アダレイも全体的に原曲を生かす大人演奏…
にも関わらず、サックスが入ると原曲とは随分印象が違います
ビル・エヴァンスといえばやはりピアノ・ベース・ドラムのトリオ編成なのですが
楽器の編成上何といっても派手なメロディー部分にウェイトがかかるのはピアノになります
自分みたいな素人にとってベースソロなどは、なんか遠くでブルンブルンなってるぞオイ!的な印象になりがちですが
この盤ではサックスというボーカルのようにパンチのある音で主旋律をなぞれる楽器が入るので、完成度の高いメロディーの印象がグッと強まるのだと思います

そこでサックスもピアノに無いウネリを出しつつメロディーを殺さないイイ塩梅で入って来るものですから、
ムムッ!このキャノンボール野郎も毎晩プッシー・キャットをやっつけてるだけのただのスケコマシではないな…
と唸りました
あえてどちらかに軍配を上げるとすればキャノンボール・アダレイにあげるとおもいます
綺麗なピアノの演奏は好きだけどラッパ物はどうも馴染みにくいと思っているかた〜個人的には結構多いように思います〜にはオススメできる名盤だと思います


蛇足になりますが、キャノンボール・アダレイは学校の先生もしていた事があるそうで本当はとても頭の良い真面目な人かもしれません(複雑な演奏もビシビシできる巨人なので、当然ただのコマシ野郎では無いでしょうが…)
Know what I mean?はアダレイの口癖からとったそうで、そんなことを考えると教段でわかりの悪い生徒に向って「俺の言ってることわかってんのか?オイ!」などと言っているアダレイ先生の姿が目に浮かぶようです
それもまた一興